将棋界には師弟関係というものがあります。
「この師弟関係ってなんだ?」というかたも多くいると思います。
基本的にプロ棋士になるためには、師匠となる棋士に弟子入りするしかありません。
つまり、プロ棋士たちには必ず一人の師匠がいるんです。
本記事では、将棋界の師弟関係について詳しく解説していきます。
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すべてのプロ棋士には師匠がいる
将棋のプロ棋士を目指すときに、奨励会というところに入会しなければなりません。
プロ棋士の養成機関であり、三段から6級までのクラスで構成されている。三段で規定の成績を収めれば四段(プロ棋士)になることができる
この奨励会、入会するのに師匠の推薦が必要なんです。つまりプロ棋士が認めた人でしか入会できない選ばれし場所なんですね。
相当将棋の実力がないと、プロ棋士になる以前に奨励会にも入会できません。
奨励会に入会するときに必ず師匠がいないといけませんので、プロ棋士には必ず師匠の棋士がいることになります。
将棋の師匠になるための条件とは?
将棋の師匠となる条件はたった1つ。
四段以上の棋士であれば誰でもなることができます。
意外と師匠の条件は決められていないようですね。プロ棋士であれば実力、年齢問わずということです。
将棋の弟子になる方法
奨励会に入会するために師匠に弟子入りするしかないことはお話ししました。
さて、その弟子入りはどのようにすればできるのでしょうか。
弟子になるには、師匠になる棋士の承諾なしではできません。
師匠になってくれる棋士も、基本的には自分で探し、頼み込まないといけないんです。
中には将棋関係者から紹介されたり、将棋教室に通っていたりして人脈を持つこともありますが、弟子になりたい棋士に頼み込み、承諾を得て初めて弟子になることができます。
弟子を取らない棋士もいる
プロ棋士の中には弟子を取らない棋士もいます。
師匠になるのは任意のため、弟子を取らないことが悪いことではありませんし、全員受け入れていたらとんでもないことになってしまいます。
棋士の中でも、羽生善治棋士や久保利明棋士などのトップ棋士も弟子を摂っていません。
羽生さんは、
自分の弟子になれなかった子が、自信を失ってしまうのではないかと心配
久保さんは、
自分の師匠にしてもらったことが、まだできる自信がない
という理由から弟子を取っていないそう。
1人の子を預かるという意味でも、師匠になるのは責任重大ですからね。
相当の覚悟がないとできることではありませんよね。
10人以上弟子を取る棋士もいる⁉
対照的に弟子をたくさん取る棋士もいます。
森信雄棋士は、男女問わずたくさんの弟子を抱え、現在13人ものプロ棋士が弟子としています。奨励会員を含めるともっと多くなるため、大所帯の一門ですね。
棋戦では師弟対決になることも
順位戦のB級2組以下では師弟対決は行われないことになっていますが、トーナメント棋戦では自ずと師弟対決になることがあります。
藤井聡太棋士と杉本昌隆棋士の師弟対決の時は話題になりましたよね。
このような師弟対決で、弟子が勝つことを『恩返し』と言い、師匠に「ありがとうございました。おかげさまで強くなれました。」と言う意味も込められているそうです。
師匠も負けて悔しいんだかうれしいんだかわかりませんね(笑)
師弟同士の接し方はさまざま
師匠によっては師弟の関係はさまざまです。
みっちりと将棋を教えてくれる棋士もいれば、放任主義の棋士もいます。
棋士によって考え方や接し方も違うため、弟子になる時は自分に合った師匠にお願いするのも大事なポイントですよね。
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